ろあん鮎美
ろあん鮎美さんにお邪魔するのは2ヶ月ぶり。その前回は、二日酔いだった上に海外出張明けで最悪の体調だった。故に満足に蕎麦を堪能することが適わず、非常に不満の残る訪問だった。
相変わらずの佇まい。既に数々の雑誌やテレビなどのメディアに出演し、関西のスジモノの間では有名人であるにもかかわらず、変わらぬ姿勢が良い。ここを探し当てた方は、その佇まいと完成されつくした膳とのギャップに、深喜することとなるだろう。
開店時よりも若干品数が増えたメニューは、店主の客捌きがレベルアップした証だろう。それでも基本は「盛り」。自分が供することの出来る最高の蕎麦だけをメニューに加える。商売を考えての変化球には目もくれない。蕎麦打ちが「職人」である以上、このようにあるべきだと僕は思う。
先ずは盛り。蕎麦が茹で上がるまでの間は、丹波笹山の旬の野菜で凌ぐ…この作法も相変わらずだ。本日の野菜は青唐と芋。少しばかり焦げ目を付けた青唐の香ばしさは、とても文章などでは言い現せない。芋とて同様だ。
さて久しぶりに鮎美さんの盛りと再開した。一箸口に運ぶと…なんだか違う。すごく良い意味で、ほんの少しだけ、違う…。ほんとうに微妙なんだけど、その日その日の誤差ではなく、ベースラインが明らかに進歩している、と直感した…。どうやら期待していた以上に、幸せな昼食となりそうだ。
二膳目は鴨汁と盛り。同行していただいた方々の好みで、鴨汁に蕎麦を漬けて食していただくか、別々にいただくか。僕は勿論別々に。鴨汁に蕎麦を浸してしまうと、どうしても鴨が勝つ。鮎美さんの蕎麦を鴨の脇役にしてしまうのは、あまりにも惜しい。
勿論この鴨汁も出色の出来であることは、過日も記したとおり。京都産の真鴨に地元の葱。鴨にも、葱にも、完璧な塩梅で火が通されている。この香ばしいことこの上ない椀を、京都・原了郭の黒七味とともにいただくことによって、椀全体の香ばしさがさらに引き立つ。
最後は必ず盛りで締めたい。いつものことながら、ここまでくると会話など無用。ただひたすら、至高の蕎麦を喉に流し込む。同伴の方々も、すでに無望の境地に到達しているように見える。あぁぁ、昼間からこんな贅沢してバチは中らないんだろうか...。
これで終わりかと思いきや、嬉しい不意打ち。締めの蕎麦茶に添えて供されてきたのは、丹波の黒豆。これは…サービスなのか、それともレギュラーメニューなのか?どちらにしてもこの締めはデザートとしても最高。蕎麦にデザート…若く軟らかい頭ならではの発想なんだろうが、これは素晴らしく良い。
ろあん鮎美さんには2005年12月の開店時から通っているが、確実に、何かが進歩している。何が変わったのは、僕のような素人には到底判るはずもないが、おそらくは全てが、ほんの少しだけ…本人にも気が付かないくらい、紙切れ数枚分の厚さだけ、経験や腕を積み重ねてきたんだろう。結局それが全体としてみると、僕にも感じ取ることができるような差となって現れたんだと思う。
素晴らしかった。幸せだった。ここ数年、大阪にも美味しい蕎麦を供してくれる店が増えたが、彼女の蕎麦は、他店と明らかな差をつけはじめたように思う。
松田鮎美さんは、やはり蕎麦の天才だった。
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最後に、本日ご一緒いただいた「大阪IT同好会」の方々と記念撮影…。
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「ろあん鮎美」
大阪市西区千代崎2-22-16
090-3896-9829
【営】12:00〜15:00 18:00〜21:00 (L.O.20:00)
【休】 金・土・日曜日
- コメント(6)
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>じいさん
なんか最近忙しいようですね。この前行った時も間断なくお客さんが来ていました。まぁこうなって当たり前なんですがね...。投稿者: F | 2007年08月17日 10:52
今日は、ネット友達とミニオフ会でりようさせて頂きました。このお盆は忙しかったとの事で、何よりでした。
相変らずの冴えた味でしたが、飲んじゃったのであれこれ書くにはちょっとねぇ。美味しかったで充分伝わりますよね。投稿者: じい | 2007年08月16日 20:08
>じいさん
そうですか、あの黒豆はそうだったんですね。やはり
素晴らしく美味かった。
ところで、お身体の調子、良さそうで何よりです。投稿者: F | 2007年07月21日 15:00
そうですか、相変らず鋭いですねぇ。
勿論、毎日自分の蕎麦を食してるじいが感じてる以上に偶に蕎麦を召し上がる方のほうが実感されるかもしれませんね。
蕎麦にも汁にも神経を使って作ってるんですよね。
汁は少しだけ濃い目に作って気温、湿度、天候なんかで濃さを微調整してますよね。
蕎麦は粉の配合が若干変わってますよね。ベースは同じようですが。
じいも先日、同じ付き出しでした。青唐は万願寺だと仰ってましたが、鮎美さんの優れた感覚は多分『見切り』のセンスです。特に火を恐れない大胆さでしょう。
あんなちゃちな(失礼)厨房とカセットコンロから生み出された味とは・・・。
いろんな素材を焼く場合焦げる直前の甘味の引き出し方とか、なかなか怖くて出来ない。
炭火とかバーナーとか強力な業務用の火器で調理して更に美味しいものを作って欲しいのですが、あのスペースと道具。難しい。良い物を見つけてあるんですがそれも若干スペースをとるので差し上げるのに二の足を踏んじゃってます。
黒豆は篠山のお母さんが作って下さってるもの、そう、ろあん松田と勿論、同じものだそうです。
次の来訪が楽しみになるような余韻を持たせてくれるので、ついつい、又、通っちゃいますね。
投稿者: じい | 2007年07月21日 09:31
>R3さん
あえて書きますが、
コラって判ってますよね?w投稿者: F氏 | 2007年07月19日 14:36
う・・・うしろっ!!後ろ!!
あわわわ・・・投稿者: R3 | 2007年07月19日 01:47




